IT エンジニアの種類とキャリアパス【運用・監視オペレータ】

監視オペレータ
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エンジニアの種類とキャリアパス【運用・監視オペレータ】


The DevOps 逆転だ!究極の継続的デリバリー
本記事ではITエンジニアの一種である【運用・監視オペレータ】について僕自身の経験を交えた経験や業務における勘所、キャリアパスについて後進の皆さんにお役に立てると思われることをお伝えしたいと思います

「運用・監視オペレータ」は僕が担っていた業務「アプリケーション維持」「インフラ維持」「サービスマネージャ」において二人三脚ででお世話になった部隊だったので、実務と実体験に即した真実の内容でお伝えできるので参考にして頂ければと思います。

なお、本記事では以下の2点について記載します。

  1. 運用・監視オペレータの役割・日常
  2. 運用・監視オペレータからのキャリアパス

1. 運用・監視オペレータの役割・日常

オペレータ

定型作業

定型作業
まず一つ目は定型作業です。予め運用設計に組み込まれた「いつ」「何を」「どのように」が規定された手順書をもとに誤りなく本番環境を操作する業務です。

当然ながら時間厳守の他ミスの許されない重要な業務です。

月次、日次、定時に自動起動されるシステムの実行結果を注視し結果を報告します。

そのため、手順書の指示を正しく読み取り確実にこなせる正確性の持ち主にマッチした業務と言えるでしょう。

付け加えると、手順書の誤記載や違和感に気がつく洞察力があれば尚良しです。
プロジェクトにおいて運用手順書の作成期間が十分に確保されずにシステム稼動が開始される事があります。まさに開発部隊から僕たち運用部隊に「豚を投げ入れられた」状況ですね「なんやこれ、、動かへんやん。。」的な。

こういった状況の是正を提起できるスキルを身につければれば現場で重宝される事間違いないと言うことです。

また担当するサービスが24時間365日のものである場合は、交代勤務となり健康面でデメリットがある点は理解しておく必要があります。

依頼作業の実施

お願い
上記「定常業務」と異なり、上位の管理者が作成した手順を元に定形外のオペレーションを求められる事があります。

これは会社間の契約において定形外作業を受け入れる合意がある場合に実施することになります。手順書に記載されたコマンドなり操作を淡々とこなす、いわゆる”リモートハンドオペレーション” といわれるものです。

ここで注意すべきは、 上位の管理者がシレっと運用監視オペレータに「この手順でやっといて。できるっしょ」な感じで丸投げしてくるケースが往々にしてあることです。

なので、身を守る意味でどこまでがあなたの契約の範囲なのか、ご自身の責任の分解点をあなた自身の上司に事前に確認しておくことをお勧めします。

仮にその手順書に誤りがありトラブルにまで発展した場合に「なぜ実施しちゃったの?そんなこと契約にないよね」なんてことにもならないとも限らないので。

運用監視のオペレーションにおいて、自己判断は禁物なのです。用監視オペレータを担う場合この点は、心に留めておいて損はないでしょう。

監視・通報

パトライト
先に挙げた定型作業の一種と言えます。
通常システムは何らかの仕組み(ミドルウェア)が導入されています。ここでは具体的には挙げませんが、サーバ監視、ログ監視、ネットワーク監視さらには全てを1つのパッケージとして監視してくれる統合監視ツールなどが存在します。

これらミドルウェア(監視システム)は異常を検知するとアラームを発しシステムの異常をあなたに教えてくれます。基本的に監視画面にアラートの発生が表示されアラーム音を鳴り響かせパトライトを点灯し運用監視オペレータのあなたに異常を知らせてくれます。また、予め登録してあるメール宛先へのメール発信といったことを自動で行ってくれます。ただし僕の経験上、これら監視システムからのアラームに記載された文言からシステムへどのような影響があるのかは、監視運用オペレータでは判断できない事が多いです。てか無理です。

なので、これに対しては上位管理者から「アラーム一覧」というものが渡されているはずなので、該当する項目を見つけ対処の要否などを判断し、報告するという一次切り分けが規定されている事は割とスタンダートな運用設計ではあります。ただアラーム一覧にも該当しないアラームが発生した場合には、きちんと規定のエスカレーション(上位管理者への報告)が求められる事を心に留めて置きましょう。

引き継ぎ

引き継ぎ
例えば24時間365日のサービスの運用管理となると8時間毎の3勤交代制となります。

なので、当然ながら仕掛かりの仕事を次の担当者へ引き継ぐ必要があります。これは交代の度に引き継ぎ会が行われ情報共有される形になるのですがこの時、仕掛かりの仕事が多かったりトラブル処理の引き継ぐ場合、引き継ぎの受け手は本当にストレスを感じると聞きました。「何で俺がせないかんねん(;_;)」という心境になるのだそうです。

だからこそ、ご自身が担当される場合は後任者ためにも、仕掛かりをなくすあるいは、対処の方向性を明確にしておいてあげるといった心遣いを忘れないで欲しいです。

ちなみに何のアラートも依頼も発生しない ”平和な日” (特に夜勤)では割と自由にまったりと過ごせるというメリットがありますね。

そして、シフトにより夜間の業務となる場合には、ことさら健康には十分注意が必要で無理は禁物です。特に睡眠については本当に重要です。うつ病から睡眠障害を経験している僕がいうので間違いありません

体調に異変を感じた時はすぐに上長に申し出ましょうね。夜勤上がりに就寝されるのであれば遮光・防音機能を備えたカーテンやリラックスできるためのサプリを摂るなど工夫しましょう。


2.監視オペレータからのキャリアパス

続いて、ITエンジニアにおける「運用・監視オペレータ」からのキャリアパスについてお勧め書籍と共にお伝えします。
僕がイメージできるものに限りますが、ざっくり以下の感じでしょう。

  1. 運用・監視オペレータを極める
  2. ITサービスマネージャへのキャリアアップ
  3. 専門領域へのジョブチェンジ

1. 運用・監視オペレータを極める


運用・監視オペレータのリーダーを目指すという道です。通常、 運用・監視のサービスは1つのシステムのみを見るケースと(シェアード型)任された1つのシステムを管理するタイプがあります。

前者の場合、対象のお客さんが随時増えることになりオペレータ数もそれなりに多くで運用されることになります。そのためスキルの高いリーダー的なオペレーターとなることで重宝され長く登用され続ける事が可能になります。

派遣で常駐している場合、優秀な人は正社員として引き抜きされることも度々目にしてきました。ただしそれを狙うのであれば自己アピール能力の鍛錬は必須となるでしょう。監視・運用部隊はあまり人前に出る事が少ないのです。

2. ITサービスマネージャ


ITサービスマネージャはITシステムのライフサイクル全域に渡り管理をする職務です。

なので、システムの構築時点から運用管理の側面でシステム開発に関わります。「開発フェーズで一体で何するの?」と思われるかもしれませんが、得てして開発部隊からないがしろにされがちな運用管理にまつわる課題・問題を随時提起していく事が、その開発フェースでのミッションとなります。

合わせてそのシステムが稼動を迎えた時に、どのように運用を回すかを設計し事前に運用・監視オペレータにレクチャー(教育)してスムーズなシステム稼動を迎える事が次なるのミッションと言えるでしょう。

最後にシステムの稼働後には、運用・監視オペレータやお客さん、営業等、様々な関係者との調整毎を繰り返し、より良いサービスの提供に勤める働きが求められます。

いわゆる「運用改善」です。手作業で行われている運用の自動化、海外へのアウトソースによるコスト削減の提案など、高度なITシステムにまつわる知識や対人能力が求められる仕事です。なので、それなりに報酬も高く能力次第で年1000万越えの収入も望める職種となります。

*余談ですが、僕はこのポジションに3年ほどおり過度なストレスから心身の調子を崩しました(;_;)

3. 専門領域へのキャリアチェンジ




監視・運用では上記の通り様々なミドルウェアを用います。そして、それぞれの製品はほとんどが多機能で便利機能が満載です。ところが、全ての機能をフル活用できている現場はほぼありません 。必要機能のみ導入していればいいですが、知らないだけといったケースも十分にあり得ると思われ、こういった使用されているミドルウェアにおける未踏の領域を攻める事であなた自身の価値を高める事ができます

掘り下げると、監視運用部隊には、有事の際に備えてシステムの詳しい設計書などが共有されている事が多いです。そういった資料を読み漁る事で、システム全体の理解と改善点を俯瞰して見る事ができます。これは運用・監視のポジションの利点でもあります。

なので、これを利用し手薄な領域に対してガンガン攻めていきましょう。稼動後、数年経ったシステムではアラームやトラブルはほとんど起きません。1日をどう過ごすか迷うときさえあり得ます。そんな時は無駄に時間を浪費するのではなく、こういった調査活動に精を出しましょう。
こういった取り組みの蓄積があなたの専門領域を形成し転職活動等で有利に働くことは言うまでもありません。

最後に

謝辞
ここまで読んでいただきありがとうございました。
運用管理の仕事は感謝される事が少ないです。なぜならユーザーにとってシステムは「動いて当たり前」だからです。

またシステムが稼働する限りその「当たり前」は半永久的に求められるものです。よって、苦労ばかりで非常にストレスもある職務であることは否めません。

ただ、僕自身それなりに向き合い、経験を積んできた知識や知恵は持ち合わせているつもりです。きちんとしたメディアが運営しているサイトと比べるとこのサイトにあるものは網羅性に欠ける点があることでしょう。ですが、ここに書いているのは僕の実体験を基にしている点で、一般メディアのサイトより有益な点が多少なりともあると思いますので今後もまた覗きにきて頂ければ幸いです。

あと、質問・コメント等は画面下の方にあるツイッターから受け付けておりますのでIT業界で頑張る皆さん、是非フォロー頂ければと思います。

もりぞう

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